心象風景の擾乱

認識の最初の兆候は死への願望である。

日記 20210731 文明が公園と公園の水飲み場を置いたことを評価したいが生体販売もしている

 土曜日、晴れ。労働、朝から。

 深夜に何度か起きる。頭痛、緩和。目が痛いような気がする。頭が痛くなる予感がする。生きることはありそうもない。パンを食べて、家を出る。晴れ。既にして暑い。出社して直ちに依頼あり。深夜にあったものが朝になったらしい。これを終わらせた後は何もない。明日の労働開始時間が若干遅いため、就業後の時間に余裕がある。ターミナル駅のデパートに寄る。犬のためにおやつとぬいぐるみを買う。本物の鹿の角の骨が置いてある。犬の玩具。品揃えは良い。ただ生体販売をしており、狭いところに動物が沢山いた。これはいただけない。保護犬のマッチングサービスに特化したほうがよいと思う。某ホームセンターはそのようにした。帰宅。犬があまりにも喜び、後ろ脚で長時間立つので不安になった。脚が細く不安になる。私は犬に値するのか。犬を車の助手席に乗せて公園へ。少し散歩。暑いのが苦手らしく、すぐ抱っこを要求する。親子連れに声を掛けられる。子どもが犬の臀部あたりに触れたりする。ここでズボンの汚れに気づく。正体不明。公園に水道があって良かった。入浴。寝る。

日記 20210730 常に興奮しているのならば興奮はない

 金曜日、雨。労働日、朝から。

 連休明けの労働日。躁状態から鬱状態へ移行していくのに似た感覚がある。もしくは、正しくは逆。慢性的な興奮状態になければ労働は難しい。特に汚染された空気の中では。意外にも入眠には成功した。3時くらいには起きていた。兄を久しぶりに見た。食卓で電子タバコを吸っている。午前4時。犬が起きてしまっている。人間による動物の支配の犠牲者だ。副流煙が心配だ。配慮が足りない。パンを食べて4時40分に家を出る。天気が崩れかけている。駅のシャッターがまだ開いていない。こんな時間に起きているのは、私と豆腐屋だけだ。または駅員。缶コーヒーを飲む。オフィスに着く前にモンスターエナジーを飲む。糖分とカフェインの過剰な摂取がなければ「平常」であることは難しい。狂気の社会にて。労働内容、代わり映えなし。労働後、猛烈な頭痛あり。家に帰り、犬を少し撫で、入浴。ポテトチップスのみ食べて眠る。頭痛が酷い。吐き気。

日記 20210729 スマートフォンとは目にブルーライトを照射する装置に電話の機能を付与したもののこと

 木曜日、晴れ時々雨。休日、連休4日目(最終日)。
 かなり体調が良くなった。まともな時間に寝て、まともな時間に起きる。これだけで人間は確実に回復する。ただし、本当に壊れてしまうと、もう寝ることができなくなる。私も壊れた時には横になってスマートフォンで目にブルーライトを照射したりする。まともに寝て起きるためにも、まともに寝て起きる必要がある。エッセンシャルなレイバーには許されないこと。ようやく部屋の片付けを始める。これだけ部屋の片付けばかりをしていると、さすがにすぐ部屋が片付く。机の上を何とかしないといけない。なんとなくコンビニへ行く。それも2軒。コンビニのハシゴだ。本屋へ行こうかと思ったが、雨が酷いので途中で引き返す。帰宅後、犬を助手席に乗せて、公園に向かう。散歩。少年たちがサッカーをしている。大人の指導者もいる。私にはああいう機会が永久に近く失われている。サッカーに限らない。普段より多めに歩いたからか、犬が抱っこするように要求してくる。抱っこして、そのまま車に乗せて、帰宅。強い眠気を覚える。

日記 20210728 アンダークラス・ホワイトカラーの奇形化する身体と心理

 水曜日、晴れ。休日、連休3日目。

 体調不良継続。やはりまた読書の日。少し部屋のゴミを捨てる。犬と遊ぶ。後は寝ていた。あまり記憶がない。日中、断続的に雨があったような気がしなくもない。労働にはもう疲れ果てたが、こういうことになるなら、働いていたほうが幾分ましという風に考えることもできる。多くの人はそのように考えていると思う。そのように考えていると考えることで説明可能になる現象が少なくない。ただ、私については労働のせいでおかしくなっているというように考えることもできる。私は24時間社会のエッセンシャルなレイバーであり、朝と夜の区別がない労働力だからだ。こういうところにずっといる先輩を見ていると、だいたいが腹を壊している。奇妙な肥満の仕方をしている。下層ホワイトカラーは奇形化する。自尊心もまた、大いに奇形化している。思い出したが、連休前の労働日、先輩が話していたのはオフィスの掃除に来る清掃業従事者についての、ここに書く気が失せるジョークだった。読書、犬と遊ぶ、小説を書く、何かを作る、祈る、祈る、祈る。これだけでよい。

日記 20210727 予言ではなく予感の自己成就、予感を予感で上書きするというライフハック

 火曜日、晴れ。休日、連休2日目。

 昨日のスポーツの後のような疲労感が、うっすらとした体調不良に変わっている。喉に痛みがあるような、ないような、そんな微小の違和感がある。昨日使ったものを片付ける気力もない。こういう日は読書とゲーム、それから意味もなくコンビニへ行って終わることになる予感がある。そして、予感には自らを実現しようとする力がある。我々は抗えない。今、書きながら思ったが、別の予感で上書きするとよいと思う。吉本隆明の『読書の方法』を読む。こういう本を面白いと感じることがなくなった。初期詩集は今でも好きだ。鬱病なのか。犬の散歩に出る。帰宅して、後はもう寝るだけ。モーパッサンの短編集を読む。

日記 20210726 人生そのものが一つの賭博と化した列島にて

 月曜日、晴れ。労働、朝まで。その後、「休日」。

 労働強度は低い。眠くて眠くてどうしようもない。先輩のパチンコで勝った話を聞かされる。興味がない。ただ、そこにのめり込む人間の心理、勝ったことを顕示する人間の心理には興味がある。これは面白い。あまりにも労働強度が低いため、先輩はこれからプレイするパチンコ台の勝率を計算したりしていた。私は眠くて眠くてどうしようもない。どんな姿勢でも眠ることができた。私は強くなった。喫茶店で高めの朝食を摂って帰宅。風呂に入り、眠る。午後、焚き火をする。スポーツの後のような疲労感があった。夜、またすぐに眠る。

日記 20210725 暗黒の未来と未来の奴隷と化した過去と、犬だけが感覚できる現在と

 日曜日、晴れ。労働、朝まで。また夜から。

 人間の邪悪さにあてられて、完全に無意味になった1日だった。2度とこういう時間の使い方はしたくない。労働強度は低かった。労働強度が低かったのがいけないのか? 同僚の観察をしている場合でもなかった。私たちは本当に悪意に包囲されているのだと、そのことを私は理解し、そして自暴自棄になった。馬鹿らしいと言えば馬鹿らしい。この世界はそもそも邪悪なのだ。預言者が去った後は、最後の審判までこの世は劣化し続ける。これが一神教の基本的な認識だろう。私はすっかり、この世に何か期待するようになってしまっていたらしい。労働後も、ずっとこの世の邪悪さについてメッセージアプリで友人と延々話していたのだが、これがまた良くなかった。私は私の声に影響される。喫茶店で朝食を摂り、家に帰り、自室で眠ろうとするが、なかなか寝付けない。犬だけが常に正しい。彼らは今を生きている。暗黒の未来と修正されていく過去ではなく、その狭間でまだ無垢のままに残された現在を生きている。4時間程度眠り、労働へ出る。今晩も労働強度は低そうだ。来月はどうなるかわからない。そろそろ本当に辞めたい。この世が鏡だとしたら、邪悪なのは、まずこの私なのだろう。