他律神経の日記

犬が好きです。

2024年1月28日 東アジアへ侵略することができるほど強力な徴税権力にしか末期癌患者への緩和ケアを組織できないとすれば

 日曜日、晴れ。犬と長めの散歩。夕飯を買いに行く。頭というか首が痛い。毎日そんなに書くことなんかない。今日もGoogleで桐島聡と検索してみたが、工務店で偽名で働いていたということ以外に新しい情報もない。しかし俺は何故、この末期癌の、指名手配犯に拘ってしまうのだろうか? 思うに、桐島聡がどのように生き延びてきたかが気になるのだと思う。およそ領域国民国家とは、中世の権力が王の身体との距離に比例するように統治を強くしていくのとは違って、(警察力比例の原則はあるが)、領域の隅々まで同じ強さの統治を貫徹していることになっている。ところが、桐島聡のような指名手配犯が生存し続けることができる余地があるということは、恐らくは、そこに、ネオ・中世への入り口か、あるいは旧き良きアジールなのかわからないが、何か領域の隅々まで完璧に統治していることになっている領域国民国家というもののセキュリティ・ホールが隠されている。しかし、勿論、オールドな左翼・リベラル知識人のオリエンタリズムのようなものは慎まねばなるまい。というのは、桐島聡は、まだ情報は少ないが、末期癌の苦しみのためにか、末期癌の苦しみの緩和ケアの継続のためにか、自分は桐島聡であると言い始めたのであって、つまり俺達はここにアナーキズムの末期癌への敗北、あるいはアナーキズムの、末期癌への緩和ケアを組織できるような巨大な徴税権力を前提とした福祉国家体制(そしてその巨大な徴税権力は左翼やリベラルが嫌うような戦争や環境破壊や再開発をする力でもある)への敗北を観測するかも知れないのだから。とはいえ、俺は貰えるものは貰っておけと、あなたには言う。