他律神経の日記

犬が好きです。

2024年1月25日 オールド・ボーイ読了

 木曜日、晴れ。吐き気がするほど寒い。昔、ボーイスカウトの活動で真冬にキャンプをしたらあまりにも寒すぎて全員がおかしくなり、炒飯に使うつもりの生卵を啜って吐いた人がいたのを思い出した。朝には吐瀉物も雑巾も凍っていた。仕事の話をしてやろうか? 何の意味があるんだよ。意味のない仕事だよ。本社に電話。新卒からまともに働いていそうなまともな女と電話越しに会話した。何を考えてるんだ? という感じのことを言われた。何も考えていない。まともな人間が好きじゃあない。俺は人間じゃない。今日だって昨夜から読んでいた『オールド・ボーイ』の続きを読んでいた。読み終わった。これは、ある戦争の物語だ。それも非常に偏執的な戦争の物語だ。クラウゼヴィッツ戦争論を想起せよ。クラウゼヴィッツ曰く戦争は政治の延長である。しかしまた同時にそれ自体の、敵を消滅させようという、純粋戦争の形態を取ろうとする力がある。もちろん、『オールド・ボーイ』は政治の延長としての、相手の意志を操作しようという戦争を描いた漫画である。だからこれほどまでに進行が奇妙なのだ。そんな戦争は『対テロ戦争』が始まってからは殆ど存在ない。俺達は「絶対の敵」を見つけてしまった。俺達は敵の意志を変えることではなく、敵を殲滅することを目指す戦争しか知らない。